- 制作アイテム
- ウインドブレーカー、防寒ブルゾン
伊勢志摩の豊かな自然に囲まれた「NEMU RESORT」のユニフォームリニューアル。その背景には、広大な敷地と多彩なサービスを展開するリゾート特有の「運用の複雑さ」という課題がありました。
これまではセクションごとに異なる既製品を導入されていましたが、カタログ品の組み合わせではどうしても施設全体としての統一感を出すことが難しく、デザイン性においても「ネイチャーリゾート」としての世界観を十分に表現しきれていないというもどかしさを抱えられていました。
また、ホテル、アクティビティ、ゴルフ場と多岐にわたるセクションを跨いでスタッフが動く現場では、セクションごとにバラバラな制服を管理・運用すること自体が、無意識のうちに現場の負担となっていた側面もありました。
「ただ新しくするのではなく、この広大な自然と調和し、かつ現場のマルチタスクを支える一着を作りたい」 その想いから、今回のプロジェクトはスタートしました。
私たちが着目したのは、「境界をなくす」というアプローチです。
まず、すべてのアイテムをユニセックスで設計。サイズ展開を一本化し、アイテム数を必要最小限に精選しました。これにより、スタッフがどのセクションにいても柔軟に着回せるだけでなく、管理面での煩雑さを解消しました。
デザイン面では、施設を象徴する合歓の木や伊勢志摩の森をイメージした、ベージュやグリーンを基調としたカラーリングを採用。 「動きやすければいい」というワークウェアの概念を超え、纏うだけでNEMU RESORTの洗練された世界観の一部になれる。そんな、風景に溶け込むような佇まいを目指しました。

完成したユニフォームに袖を通したスタッフからは、「自分の役割を越えて、施設全体でお客様を迎えている感覚になれる」という声が上がっています。
特に、新たに開発したウインドブレーカーや防寒ブルゾンは、アクティビティの現場ではタフなワークウェアとして、ロビーでは洗練されたアウターとして機能。シーンを選ばない柔軟さが、日々の業務に心地よいリズムを生んでいます。

導入後、緑豊かな景観の中にスタッフが立つ姿は、リニューアルした施設の一部として完璧な調和を見せています。柔らかさと温かみを感じさせるカラーコーディネートは、ゲストにとっても「NEMU RESORTに来た」という安心感とブランド体験を深める重要な要素となっています。
「デザイン」と「運用効率」。一見相反するように見えるこの二つを、対話と設計の力で繋ぎ合わせること。 完成したのは、単なる制服ではなく、働く人々に自信を与え、リゾートの記憶を形作るための大切なピースです。
制作担当者
伊藤旭