「サステナブルな取り組みを進めたいけれど、どこから手をつければいいのか分からない」。そんなご相談をいただくことが、ここ数年でぐっと増えました。
商品やサービスだけでなく、企業の日常にあるユニフォームにも、環境配慮の視点を取り入れる動きが広がっています。一方で、「実用性は大丈夫?」「コストはどのくらい上がる?」といった不安の声も少なくありません。
本記事では、サステナブルユニフォームの基本的な考え方から、素材の種類、導入のメリット、そして無理なく続けるためのポイントまで、現場目線でお伝えしていきます。
サステナブルなユニフォームが求められる背景
ここ数年で、企業のサステナブルへの取り組みは「やっていると良い」から「やっていて当たり前」へと変わってきています。背景にあるのは、次のような流れです。
社会的な要請の高まり
SDGsやESGといった考え方が広がる中で、企業活動そのものの透明性や責任が問われるようになりました。
企業姿勢の可視化
どんなに良い取り組みをしていても、外から見えなければ伝わりません。その点、ユニフォームは日常的に着用されるものだからこそ、企業の姿勢を自然に伝える役割を担います。
採用への影響
特に若い世代を中心に、「どんな価値観の企業で働くか」を重視する傾向が強まっています。サステナブルな取り組みは、その企業らしさを伝える一つの要素になります。
サステナブルなユニフォームの考え方

「サステナブルなユニフォーム」と聞くと、特別なものに感じるかもしれません。しかし実際は、環境に配慮した選択を積み重ねることが本質です。
サステナブル素材の種類
ユニフォームでよく使われるサステナブル素材には、いくつかの種類があります。
たとえば、ペットボトルや繊維くずを再利用したリサイクルポリエステル。資源を新たに使うのではなく、既存のものを循環させる考え方に基づいた素材です。
このような再生繊維のほかにも、植物由来の原料からつくられる繊維など、環境負荷の低減を目的としたさまざまな素材が登場しています。
さらに、素材そのものだけでなく、染色や加工の工程において水やエネルギーの使用量を抑えた方法も広がっています。
サステナブル素材=機能性が低いわけではない
よく誤解されがちですが、現在のサステナブル素材は、実用面で通常素材と大きな違いはほとんどありません。
生地も需要の高まりを受けて、機能性や風合いのバリエーションを豊富に揃えています。そのため、吸汗速乾性やストレッチ性、耐久性といった機能も、用途に合わせてしっかり満たすことができます。
実際にご提案する中でも、「エコ素材を希望していたわけではないけれど、結果的にこれが一番よかった」という理由で採用されるケースも少なくありません。
ただし、価格はやや高くなる傾向があります。そのため、予算とのバランスを見ながら検討することが大切です。
サステナブルなユニフォームを導入するメリット
サステナブルユニフォームの導入は、単なる“環境配慮”にとどまらず、企業にとってポジティブな変化をもたらします。
まず大きいのが、企業イメージの向上です。サステナブルな素材を採用していること自体が、CSRの取り組みとして社外に伝わります。
また、採用活動にも好影響があります。企業の価値観に共感して応募する人材が増えるなど、ミスマッチの少ない採用につながることもあります。
顧客に対しても、「この企業は環境に配慮している」というメッセージを自然に届けることができます。
そして意外と大きいのが、社員の意識変化です。日々身につけるユニフォームだからこそ、自分たちの仕事や企業の姿勢を改めて考えるきっかけになります。
さらに、リニューアル時には旧ユニフォームをリサイクルに回すことで、「廃棄」ではなく「循環」というストーリーをつくることも可能です。
企業が不安に感じやすいポイント
実際にご相談いただく中で、不安として挙がりやすいポイントもあります。
たとえば、価格は先ほど触れたように、サステナブル素材はややコストが上がる傾向があります。
また、耐久性や見た目、洗濯耐性についてもよく質問をいただきます。しかし、現在の素材であれば大きな差はほとんどありません。
むしろ重要なのは、どの素材を選ぶかよりもどのように運用するかです。現場の使い方に合った設計ができているかどうかが、長く使えるかどうかを左右します。
サステナブル素材を用いたユニフォームの導入事例【UNIX TOKYO】
ここでは、実際に私たちUNIX TOKYOが手がけた、サステナブル素材を用いたユニフォームの導入事例をご紹介します。
三井ガーデンホテルズ

三井ガーデンホテルズでは、もともと環境配慮への関心をお持ちだったことから、ユニフォームにおいてもエコ素材の活用をご提案しました。
その結果、すべてのユニフォームの表地にリサイクルペットボトル素材を採用しています。
ホテルの世界観に調和させながら環境配慮を取り入れることで、日々の運用の中から企業としての姿勢を自然に伝える取り組みとなっています。
<三井ガーデンホテルズのユニフォーム事例をみる>
エアポートメンテナンスサービス株式会社

成田空港のインフラ保守・保全を担う、エアポートメンテナンスサービス株式会社では、以前からリサイクルへの取り組みにこだわりを持たれていました。その考え方を踏まえ、ユニフォームにおいても「持続可能性」の視点を取り入れた見直しが行われました。
着用後の回収・再活用を前提とした運用で、一部アイテムでは素材のリサイクルも取り入れています。使い捨てにしない仕組みを大切にして、環境負荷の軽減を実現。装いのその先にある未来まで見据えた取り組みとなっています。
<エアポートメンテナンスサービス株式会社のユニフォーム事例をみる>
既製品とオーダーメイドでできることの違い
サステナブル対応という観点で見ると、既製品とオーダーメイドにはいくつかの違いがあります。
既製品でもエコ素材を使ったものは増えてきていますが、選べる素材やデザインにはどうしても制限があります。
一方でオーダーメイドの場合は、
- 素材の選択肢を広げられる
- 企業のブランドに合わせた設計ができる
- 背景やストーリーを設計に落とし込める
といった柔軟さがあります。
「なぜこのユニフォームなのか」を説明できることも、サステナブルな取り組みとしては大切なポイントです。
サステナブル素材を選ぶ際の注意点
サステナブル素材を選ぶとき、環境配慮という視点だけで決めないようにしましょう。
実際に着用するのは現場のスタッフです。動きやすさやお手入れのしやすさなど、日々の使い勝手とのバランスを考える必要があります。
また、継続できるかどうかも重要です。初期導入だけで終わってしまうと、本来の意味でのサステナブルとは言えません。
まとめ
ユニフォームのサステナブル化は、特別な取り組みではありません。
無駄な在庫を持たない。必要な分だけつくる。リユースやリサイクルを前提にする。ユニセックス設計で無駄を減らす。
こうした一つひとつの積み重ねが、衣類においてのSDGsにつながります。
生地選びは、単なるコストの問題ではなく、働きやすさへの投資です。そして、長く着るほど、その価値は見えてきます。
もし「どこから始めればいいか分からない」と感じているなら、まずは無理のない範囲で、自社に合った選択肢を探してみてください。私たちUNIX TOKYOで、そのお手伝いができれば嬉しいです。



