既製品の白衣ではサイズやシルエットがしっくりこない。クリニックの雰囲気に合う一着が見つからない。そんな理由から、白衣のオーダーメイドを考え始める方は少なくありません。
一方で、手頃な既製品も数多くあるなかで、「オーダーにするほどの違いはあるのだろうか」と迷ってしまうのではないでしょうか。
この記事では、白衣をオーダーしたいと感じる場面や、既製品との違い、既製品の購入とオーダーメイドの使い分けを、実際の導入事例とともにお伝えします。
白衣をオーダーメイドしたいと感じるのはどんなときか

白衣のオーダーを考え始めるきっかけは、医療機関によってさまざまです。私たちのもとに寄せられるご相談を振り返ると、大きく3つの場面に分けられます。
既製品ではサイズやシルエットが合わない
もっとも多いのが、既製品のサイズやシルエットがしっくりこないというお悩みです。肩幅に合わせると身幅が余り、身幅に合わせると袖丈が足りない。そんな小さなズレが、毎日袖を通すうちに少しずつストレスになっていきます。
白衣を着用したスタッフは、患者様が最初に目にする医療機関の顔でもあります。体に合った一着をまとうスタッフは、それだけで凛とした印象を届けてくれます。体型の異なるスタッフ全員に同じ白衣を着てもらいたい、特大・特小サイズまで揃えたいというご要望も、オーダーを考える理由のひとつです。
クリニックの雰囲気やブランドカラーを伝えたい
開院や移転、リニューアルの節目に、白衣を見直す医療機関も少なくありません。内装やロゴにこだわったのに、白衣だけが既製品のままでは、空間との一体感が生まれにくいこともあります。
襟の形やボタン、パイピングの色など、細部にクリニックらしさを込められるのがオーダーの魅力です。白衣を着用したスタッフが、医療機関のブランドを伝える存在になる。私たちはそう考えています。
職種や部署をひと目で分かるようにしたい
医師、看護師、技師、受付スタッフ。多くの職種が働く医療現場では、患者様にとって「誰に声をかければいいか」が分かりやすいことも大切です。
職種や部署ごとに色やデザインを変えたい、勤務帯によって着分けたいというご相談も多くいただきます。既製品のカラー展開では揃いきらない色の設計も、オーダーメイドなら自由に組み立てることができます。
色分けは、スタッフ同士の連携にも役立ちます。忙しい診療の合間でも、誰がどの役割を担っているのかがすぐに分かることは、チーム医療の質を支えることにもつながります。
手頃な既製品とオーダーの白衣は何が違うのか

ECサイトを見れば、1万円を切る手頃な白衣も数多く並んでいます。では、オーダーメイドの白衣とは何が違うのでしょうか。写真だけでは分かりにくい違いを、4つの視点からご紹介します。
生地の質感と洗濯を重ねたときの耐久性
新品のうちは同じように見えても、差が出てくるのは洗濯を重ねてからです。白衣は毎日のように洗う仕事着だからこそ、生地や縫製の違いが、色落ちや型崩れとなって少しずつ表れてきます。
オーダーメイドでは、院内で洗濯するのか、クリーニングやリースを利用するのかといった運用方法まで踏まえて生地を選べます。長く清潔感を保てる白衣は、患者様からの信頼にもつながっていきます。
体に沿うシルエットと動きやすさ
手頃な既製品は、多くの人に合うよう標準的なパターンで作られているのが一般的です。そのため、体型によっては肩まわりが窮屈に感じたり、裾が広がりすぎたりすることもあります。
オーダーメイドでは、着る人の体型や現場での動きを踏まえてパターンを設計します。腕を上げる、かがむ、院内を急ぎ足で移動するといった動作のしやすさまで考えた一着は、見た目の美しさと働きやすさを両立してくれます。
シワになりにくい生地や防汚など見えない部分の作り込み
白衣を着ていて気になりやすいのがシワです。診察中は座っている時間が長く、腰まわりや背中、袖にどうしてもシワが寄りやすくなります。洗濯のたびにアイロンをかけるのも、忙しい現場では負担になりがちです。
オーダーメイドなら、シワになりにくい生地や、洗濯後もアイロンをかけずに着られるノンアイロンの生地を選ぶことができます。抗菌・防汚といった機能を持つ素材を組み合わせることも可能です。ポケットの位置や数、ペンを差す場所など、現場の使い勝手に合わせた細かな設計も可能です。こうした見えない部分の作り込みが、日々の働きやすさを支えています。
買い替えの頻度まで含めて考える本当のコスト
白衣のコストを考えるとき、1着の価格だけで比べていないでしょうか。
手頃な白衣は気軽に買える一方で、色落ちや型崩れが早ければ、そのぶん買い替えの頻度も高くなります。さらに、増員や買い替えのたびに同じ商品が手に入るとは限らず、いつの間にか色や形の違う白衣が混ざってしまうこともあります。
1着あたりの価格は高くても、長く着られる白衣なら買い替えの回数を抑えられます。追加生産で同じ一着を揃え続けられることも含めて、導入から運用までのトータルで考えることが大切です。
同じ一着を揃え続けるためには、デザインや生産の履歴を残し、少ない枚数でも追加生産できる体制があるかどうかも確かめておきたいポイントです。私たちUNIX TOKYOでも、小ロットでの追加生産や在庫の保管まで含めてご相談いただけます。
白衣は既製品の購入とオーダーメイドのどちらを選ぶべきか

既製品とオーダーメイドには、それぞれに良さがあります。どちらが正解というわけではなく、医療機関の規模や目的に合わせて選ぶことが大切です。
既製品を購入する|1着から試せて個人や少人数でも始めやすい
既製品の白衣は、ECサイトやカタログからすぐに購入でき、1着から気軽に試せるのが魅力です。
自分の白衣を選びたい医師や技師の方、開業したばかりの少人数のクリニックなど、すぐに揃えたい場面では手堅い選択肢といえます。デザイン性の高いブランドを選べば、既製品でも現場の印象を大きく変えることができます。
オーダーメイドでつくる|施設の想いから一着を設計する
一方のオーダーメイドは、医療機関の理念や空間、働く人の動きから逆算して一着を設計する方法です。
色や素材、シルエット、機能までこだわり抜けるため、既製品以上に想いを詰め込んだ白衣にできます。複数の施設で統一したい場合や、職種ごとに色を分けたい場合にも向いています。
時間はかかりますが、ブランディングを重視する医療機関にとって、投資する価値のある選択肢だと私たちは考えています。
UNIX TOKYOと「ID UNITED ARROWS」ならどちらの選択肢にも応えられる
私たちUNIX TOKYOは、この2つの選択肢の両方をご用意しています。
既製品をお求めの方には、セレクトショップのUNITED ARROWSとともに手がけるメディカルウェアブランド「ID UNITED ARROWS」を。ECサイトから1着ずつ購入できるほか、ロゴやネームの刺繍に対応したチーム購入もご用意しています。
そして、施設のコンセプトからつくり込みたい方には、UNIX TOKYOのオーダーメイドを。まずは既製品から始め、規模やフェーズに合わせてオーダーメイドへ。そんな段階的な進め方も可能です。
白衣とメディカルユニフォームの導入事例
ここからは、私たちが手がけた白衣・メディカルユニフォームの事例をご紹介します。既製品とオーダーメイド、それぞれの選び方のヒントになれば幸いです。
関内どうぶつクリニック|立体裁断で動きやすく洗濯にも強いドクターコート

横浜市の関内どうぶつクリニックでは、病院の移転を機にユニフォームを一新しました。牛草先生が選定の基準にしたのは「ファッション性」「キッチリ感」「メーカーとしての信頼性」の3つ。まずは1着を購入し、スタッフと試着したうえで実際の診療でも試し、ID UNITED ARROWSのドクターコートとスクラブを導入いただきました。

ドクターコートは立体裁断で動きやすく、ストレスを感じない着心地。ユニフォームが汚れやすい動物病院だからこそ、洗濯を重ねても清潔を保ちやすい仕上がりと耐久性を重視されたといいます。体型をカバーしやすい点も、気に入っていただいているポイントです。
左袖には病院のロゴを刺繍。ユニフォームを変えると不満が出ることも多いなか、今回はスタッフから不満が一切出なかったというお声もいただきました。
<関内どうぶつクリニックの導入事例を詳しくみる>
医療法人社団 永生会|あえて看護師らしさを抑えた安心感のあるユニフォーム

病院と介護医療院を中心に、30以上の施設を運営する医療法人社団 永生会。患者様や利用者様が安心できる環境づくりを大切にされており、「利用者の不安をやわらげるユニフォームをつくりたい」というご相談から制作が始まりました。

私たちが提案したのは、医療機関によくある白いセットアップやスクラブではなく、あえて看護師らしさを抑えた装いです。白とブラウンの配色にノーカラーやラウンドカラーのブラウスを合わせ、ボトムスはベーシックなパンツに。柔らかな印象で、診察時の不安をやわらげることを目指しました。
機能性だけでなく、制服が与える印象まで考えたユニフォームは、その後に開業した施設でも、それぞれの施設に合わせた配色で採用されています。
<医療法人社団 永生会の導入事例を詳しくみる>
オーダーメイドで作る白衣の導入の流れ

ここからは、オーダーメイドで白衣をつくる場合の流れをご紹介します。はじめての依頼でもイメージが湧くよう、一般的な流れと私たちのフローを比べながらご覧ください。
一般的なオーダーメイド白衣の制作の流れ
オーダーメイドユニフォームの制作は、一般的に「ヒアリング→デザイン提案→サンプル制作→量産→納品」という流れで進みます。
多くの場合、担当者がヒアリングした内容をもとにデザイナーが案を作成し、承認を得てから生産に入ります。ただし、工程ごとに担当者が分かれている会社も多く、最初に伝えた想いが最終的な仕上がりに反映されにくいケースもあるようです。
UNIX TOKYOの制作フロー|一般的な流れとの違い
私たちUNIX TOKYOでは、時間をかけてお客様と対話し、現場をより深く知ることが、良い一着づくりに不可欠だと考えています。企画からデザイン、製造、アフターフォローまでを一人の担当者が一貫して対応するこのアプローチこそが、私たちの強みです。
対話する
まずはお客様と対話を重ね、ご要望の背景にある想いを紐解いていきます。「なぜ白衣を変えたいのか」から一緒に考えることで、本当に解決すべき課題が見えてきます。
深く知る
実際に現場へ足を運び、現場でしか体感できない、スタッフの方々の空気感や働き方などの情報をインプットします。診療の流れや所作を知ることで、デザインに必要な機能が明確になります。
組み立てる
生地・デザイン・パターンを組み立て、サンプルはもちろん、スケジュール・コスト・運用方法までを含めてご提案します。
より良くする
サンプルを現場で検証し、課題を解消してから生産へ。運用開始後も、追加生産のタイミングで改良を重ね、より質の高いユニフォームを提供していきます。
フルオーダーとセミオーダーの違い
オーダーメイドには、一から自由に設計する「フルオーダー」と、既存アイテムをベースにする「セミオーダー」があります。
| フルオーダー | セミオーダー | |
|---|---|---|
| 着数の目安 | 60着以上 | 60着以下 |
| 納期の目安 | 約6ヶ月 | 約4ヶ月 |
| 特徴 | オリジナル性が高い一方、納期は長め | 導入しやすい一方、オリジナリティはやや低め |
| 向いているケース | ブランドを重視し、差別化したい場合 | スピードやコストを重視する場合 |
どちらが合うかは、医療機関の規模や目的によって異なります。迷われた場合も、現状の課題からご一緒に整理いたしますので、お気軽にご相談ください。
まとめ|白衣はコストではなく医療機関のブランドへの投資
白衣は、患者様に安心感を届け、スタッフの誇りとモチベーション向上を支える大切な仕事着です。
手頃な既製品とオーダーメイドの違いは、洗濯を重ねたときの耐久性や体へのなじみ、そして買い替えまで含めた運用のしやすさに表れます。白衣へのこだわりは単なる衣類の費用ではなく、医療機関の価値を高めるブランディングになり得ると私たちは考えています。
あなたの医療機関の白衣は、スタッフが自信を持って袖を通せる一着になっているでしょうか。1着の既製品からでも、ゼロからのオーダーメイドでも、私たちUNIX TOKYOがその一歩に寄り添います。まずはお気軽にご相談ください。



