レストランの制服には、機能性が高いコックコート・コック帽・エプロンが用いられています。
レストランで働くスタッフが、より快適に作業できるようにと考えられているのです。
ここでは、コックコートの歴史や前身頃がダブルの理由、コック帽が長い理由やエプロンがしわになりにくいたたみ方についてご紹介します。
コックコートは、料理人が厨房で着用するユニフォームのことです。
19世紀のヨーロッパでは、スタンドカラーで前身頃の打ち合わせがダブルの「ナポレオンジャケット」が流行していました。
コックコートもナポレオンジャケットを原型とし、調理時の機能性を加味して作られています。
現在広く流通しているコックコートは、綿100%、ポリエステル100%、ポリエステルと綿の混合の3タイプです。
特に火を使う厨房では、万が一火が燃え移っても広がりにくい綿100%のコックコートが好まれます。
綿素材の中でも、織り方が密なカツラギやツイルといったタイプがおすすめです。
カツラギとは、太い糸を使用して織られている厚手素材のことで、平織りではなく綾織りで着心地が柔らかいという特徴があります。
さらにカツラギよりも薄いウェザーやバーバリーなども、コックコートによく使われている素材です。
コック帽は通常の帽子よりも長いのが特徴です。
長いコック帽が料理人の正装になった理由としては、2つの説が有力とされています。
まず一つ目は、フランス料理の帝王と呼ばれていたアントナン・カレームが被り、シェフの間で流行して正装として定着していったという説です。近代フランス料理の神様であるリッツホテルの料理長、オーギュスト・エスコフィエが身長の低さを補うために長い帽子を被るようになったという説の2つです。
では、実際に日本で長いコック帽が用いられるようになった理由を見てみましょう。
日本の帝国ホテルでは、リッツホテルで修業を積んだシェフが逸話を伝えたことで、勤続年数・地位に応じてコック帽の長さを変えることが慣習となりました。
日本ではコック帽の長さで、そのコックの地位がわかるのです。
厨房内では、髪の毛や汗が料理や食材に落ちないように、帽子を深く被らなくてはいけません。
しかし厨房内は暑く蒸れやすいことが問題視されていました。
コック帽が長いと、内部の空間が広くなって通気性がよくなり、蒸れにくくなります。
コック帽は、衛生面・快適性に配慮した帽子なのです。
レストランの制服として用いられるコックコートの多くは、前身頃がダブルのデザインになっています。
その理由は、きれいな制服でお客様を出迎えられるようにするためです。
お客様が来店したときに、もしも前身頃にシミがついていても左右の打ち合わせを変えて、シミがない状態で出られるようにという配慮から、ダブルになっているのです。
また熱いソースがかかってしまったり、火が燃え移ってしまったりしても、ダブルになっていれば体に直接熱を感じるまでに時間的猶予ができます。
対処がしやすく火傷を負いにくいという点も、前身頃がダブルになっている理由の一つです。
コックコートがダブルである理由を知ると、レストランのユニフォームとしてコックコートを用いる必要性が理解できます。
レストランの制服としてコックコートと並んで用いられることが多いのが、エプロンです。
ここでは、エプロンがしわにならないたたみ方をタイプ別にご紹介します。
腰タイプのエプロンは、広げると1枚の布の両側から紐が出ているような形状をしています。
収納しやすい大きさに折りたたんで保管しましょう。
紐を内側に折りたたむと、きれいに仕上がります。
四角に折りたたむのが一般的ですが、両側を3等分に折りたたんでクルクルと筒状に巻く方法も定番です。
筒状のたたみ方は折りじわがつきにくく、立てた状態でも収納できるメリットがあります。
ご家庭でも使用することが多い胸当てタイプのエプロンは、形状が複雑である分たたみ方も難しいです。
まずエプロンを裏返しにして置いたら、左端から三等分に折りたたみましょう。
紐は内側に納めておいてください。
同じように右側も折りたたんだら、上下を中心に向かってたたみ、最後に2つに折って完成です。
よりしわを少なくしたいなら、上下に折りたたまずクルクルと巻いて筒状にすると、折りじわがつきにくくなります。
レストランの制服として用いられるコックコート・コック帽・エプロンは、見た目の清潔感はもちろん、効率よく作業ができるように様々な機能性が備わっていることが大切です。
レストランの制服を検討する際は、デザイン性・耐久性・耐火性などの機能性を重視して選びましょう。
UNIX TOKYOでは、レストランで働くスタッフに寄り添った制服の制作を行っています。デザインの企画・設計から生産管理、納品、アフターフォローまで、一顧客一担当制で責任を持って対応しております。レストランの制服をオーダーメイドしたいとお考えの方は、UNIX TOKYOへぜひご依頼ください。
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